HTML5プロフェッショナル認定試験レベル1を取った話と資格についての個人的な考え
HTML5プロフェッショナル認定試験レベル1を取得したので、個人的な感想などを書く。
もともとのレベル
- IT系(Web寄りの仕事をしているが、SIっぽい部分もある)の中小で、受託開発業務のSE兼社内システムのPG兼情シス業務をしている(3年目くらい)
- 前職は常用型派遣のインフラ系エンジニア(仮想サーバ・セキュリティの仕事)を3年間
- 応用情報/登録セキスペ(未登録) には合格している
というわけで、IT全般としては多少は知識があった状態。
取った理由
これはいくつかあって、一番大きい理由としては後輩社員への挑発。
うちの会社は未経験採用も多く、メンターのようなこともする機会があるのだが、前職の影響もあり社内でも資格ホルダーな方なので、よく「なんの資格取ったらいいですかね」と聞かれることがある。
その都度「取るなら基本情報でも応用情報でもとっとけば、HTML5のやつでもいいんじゃない?」と適当に答えていたのだが、知識を得たいと思っている割には誰も取る気配はないし、業務中の質問に答えたり、ちょっと社内勉強会で僕でも話せるような技術の基礎話をしても「初めて知りました!」みたいな反応が多かった。 (かなりフランクな会社なので、忖度とかアピール的なことで言っている感じでもない)
業務時間外の勉強などはどっちでもいいかなというスタンスなので、あまり強制力は持たせたくないのだが、口ぶりの割には…と思ってしまうので、先輩社員が資格を取って刺激にでもなればなぁと、サクッと取れる資格を選んだ。
他の理由としては、インフラ・サーバサイドあたりの知識や経験は仕事の中で溜まっていくけれども、フロントの知識は溜まりづらく、プライベートの開発がどうしてもスピード感が出ず、少しかじっといてもいいのかなと思ったので。
ちなみに、報奨金は合格時に5万程度なので、一発合格でプラスにはなるが、もらえたら嬉しいなぁ程度。
得点
レスポンシブWebデザインが100%取れたのは素直に嬉しい。その反面、Webの基礎知識が100%取れなかったのと、CSSが雑魚すぎるのがちょっと悔しい。
勉強法
ある程度の知識はあると思っていたので、以下の問題集を流してみた。
HTML教科書 HTML5プロフェッショナル認定試験 レベル1 スピードマスター問題集 Ver2.0対応
- 作者:株式会社富士通ラーニングメディア,抜山 雄一,七條 怜子,松井 正徳,結城 陽平
- 発売日: 2018/03/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
だけれども、思ったより全然解けない。初見で合格ラインに達したのはWebの基礎知識くらいで、CSS→要素→レスポンシブWebデザイン→APIと進むにつれてほぼ解けなくなっていく。
そのため、知らない内容はググりつつ、Ping-tをスキマ時間に細々実施。
やりながら、「受かるために覚える事項」と「今後のために覚えておく事項」に切り分けながら行うことにした。
例えば、以下の内容は今の自分の環境だとそんな使わないだろうしある程度割り切ることにした。
- HTML5から廃止になったタグ(使わないから…)
- 動画関連(Youtube埋め込みをまずは考えるのではなかろうか)
- CSSの細かいプロパティ(BootStrapとかのCSSフレームワークを使うことが多い)
その反面、以下の内容は丁寧に勉強した。
- 要素の考え方(コンテンツモデルやセクション、アウトラインなどの考え方は知っておくべきかと判断した)
- API(全く知らなかったので、今後JSを使うときに関わってきそうだと判断した)
- レスポンシブデザイン全般(今個人開発しているWebアプリで一番困った箇所だったので)
そんなこんなで、1ヶ月ほど合間時間を使って、最後の2日はスパートかけて、計20時間程度での合格。
取ってみての感想
思ったよりも大変だった。知ってるつもりの箇所が非常に多かった。
一番身近なHTML/CSSも奥が深く、無知であったことを知れたのがプラスかと思う。
受託開発時にWebデザイナーさんから納品のあったHTML/CSSを確認したりすることもあるので、実務面でもある程度は役に立ちそう。
ただ、これを受けたからフロントができるかといえば難しいだろうなとも思う。多少は調べるときの吸収率も良くなりそうではあるが。
資格を取ることについて
正直、転職だったりキャリアアップに対しては直接の影響は無いと思うし資格を取ったからそれができるようにはならない。それを主目的にするのは効率が悪い。
ただ、周辺知識を含めた体系的な知識はある程度つくし、半分以上忘れてしまっても次に調べたときの理解が早くなるなどのメリットもあるので、一概に無駄とも言いきれない。
実際に諸々構築したりしたほうが経験と知識がつけられるだろうが、資格試験を通しての勉強は勘所みたいなものは得られるのではないかなとも思う。
あと、ある程度全般的な知識は無いと、顧客と打ち合わせしたときに結構辛いかもしれない。「僕インフラ触ったこと無いんでTLSとか知りません」というわけにもいかないだろうし…。
何を土俵にするエンジニアによるけれども、IPAの試験については何か1つは取っておいたほうがいいと思う。
ただ、ベンダー試験は要注意で、自分に必要そうだなーと思うものをある程度選定する必要はある。特定のカテゴリに絞った試験になるので。
フロントエンジニアがCCNAを取って役に立つか?といったら残念ながらあまり役に立たないケースが多い。
個人的な意見としては、実際の経験には敵わないので、上位資格やベンダー資格は必要に応じて取りたかったら取ればいいが、基本情報・応用情報くらいは持っておいてもいいんじゃない?という感じ。
得意なスキルを10とすると、それ以外の知識も2くらいはほしいし、それは資格で補ってもいいんじゃないかな?